「体験のデザイン」としての総合芸術=XRを学ぶ、あたらしい表現の学校、NEWVIEW SCHOOL。
今年もついに開講しました。
「NEWVIEW」は、ファッション、音楽、映像、グラフィックなど、現代のカルチャーを体現する人々が、三次元空間でのクリエイティブ表現と体験のデザインを、開拓・拡張していく、世界同時多発の実験的プロジェクト/コミュニティです。
このレポートでは、そんなNEWVIEWの日本版スクール、NEWVIEW SCHOOL JPN 2022の、開校式・オリエンテーションの様子をお伝えします。
今年度のカリキュラム構成
前半のオリエンテーションでは、カリキュラムの説明がありました。
昨年度までなかった取り組みとして、今年度から8月に企画書制作、9月にプロトタイプ制作というマイルストーンが設置してあります。
何もない状態からゼミが始まるのではなく、ゼミの初回から事前に制作したプロトタイプに対しフィードバックをいただいていくことで、一流の講師の方との一対一の持ち時間をより充実したものにできることが期待されます。
さらに、今年度からは初心者向けにUnityのテクニカル講座を用意しています。
年々NEWVIEW SCHOOLは進化しています。
クラス決め、自己紹介
受講生にはCGクリエイター、エンジニア、インテリアデザイナー、ファッションデザイナー、画家、建築家、写真家など、まさに現代のカルチャーを体現する個性的で刺激的なメンバーが揃いました。
そんな受講生を4つのクラスに分けて今後活動していきます。
クラス分けは好きなラーメンの味で行い、クラス名も決めます。
各クラス斬新なクラス名が決まり、打ち解けました。
クラス決定後はDiscordでチャンネルを作り、そこを拠点として制作状況を共有しあったり、気になる話題を発信したりします。
各クラスには昨年度の卒業生がメンターとして1人以上いるため、制作における悩みや疑問も共有・解決することができます。
Discordには、クラスのチャンネル以外にも、STYLYやUnityなどツールに関する技術的な疑問を質問できる心強い環境があります。
さらに、今年からtimesチャンネルも作成でき、自分の進捗や興味をひとりごとのように呟くこともできます。
ボイスチャットで一緒に課題制作をするのもよし、timesチャンネルでひたすら気づきや進捗を発信するのもよし。Discordを活用して、NEWVIEW SCHOOLでの学びを深めていきます。
STYLYでXR世界を創造する
後半は、STYLY導入講座。NEWVIEWの作品制作・配信プラットフォームである「STYLY」をハンズオンで体験し、基本操作を学びました。
STYLYでは簡単に仮想空間にオブジェクトを配置し、世界を作ることができます。
デフォルトで豊富なアセットがあり、反射がリッチで美しい水面や世界中のアーティストが制作した3Dモデルなど、さまざまなものが配置できます。
自作の3Dモデルをアップロードしたり、画像や映像を立体造形物で表示したり、音声データを配置したり、Unityと組み合わせることでインタラクションを含む表現をしたりなど、幅広く自由度の高い制作が可能です。
ハンズオンのデモ中にはツールの細かい仕様についての質問が続々と寄せられ、受講生の皆さんの前のめりな制作魂を感じました。
そして、最後は早速、宇川直宏さんの次回講義の事前課題が出題されました。「一曲を選びその音楽世界を表現する空間を作ってください。」という課題です。
受講生がどのような作品を作ってくるのか。宇川さんはどのようなフィードバックをし、何を語るのか。
どんな学びを得られるのか、非常に楽しみです。
共に思考し、創る3ヶ月がはじまる
開校式の中で、各講師陣からのメッセージが読み上げられるシーンがありました。そこで印象的だったのは、多くの講師の皆さんのメッセージに「一緒に考えましょう」という言葉があったことです。
NEWVIEW SCHOOLは、講座を通して講師の皆さんの知見を受け止め自分の中に取り入れるだけではなく、講師も受講生も皆で一緒にXR表現について考え、学び合う場なのだなと強く感じました。
本レポート執筆者としては特に、現実に広がる世界のモノ・コトにARがどう関わっていけるか、モノ・コトの属性や物語性の変容・発見に関心があります。
テクニカル講座でUnity学習のサポートも受けながら、一流のクリエイターやアーティスト、受講生の方々と一緒にXR表現を考え、自分の制作に落とし込んでいく。
自分と、世界と向き合う濃密な3ヶ月間の幕開けです。
Text:mikio (NEWVIEW SCHOOL学生インターンシップ)
Edit:NEWVIEW SCHOOL事務局