NEWVIEW FEST 2021

2022.01.21(Fri.)~01.31(Sun.)
@SHIBUYA PARCO & VIRTUAL VENUE

XR作品体験、ライブ、トーク、ポップアップetc.XRカルチャーの最前線を発信
3次元空間での表現と体験のデザインを開拓するNEWVIEW初の複合型イベント

STYLY Photogrammetry Awards 2019 -Winners Announcement-

WINNERS
ANNOUNCEMENT

Congratulations to the winners of
STYLY Photogrammetry Awards 2019

 

Judges’ prize

九十九-TSUKUMO-

Keisuke Itou / Japan


フォトグラメトリに命が宿るのを見た。

フォトグラメトリアワード作品である事を知らずに体験した方はこれがフォトグラメトリである事は気づかないのではないだろうか。「フォトグラメトリはあくまで手段」という意識が感じられ、”何を伝えるか”がまず先にある。

しかしここでこの手法を用いたのは間違いなく正解のように思われ、実在しているものをベースとしているからこそ持ち得る「愛されているモノたち」であることを感じる事が出来る。ただの3Dモデルではない、全国各地の職人が作ったものがここにある。

あそこには何があるだろう?と気づけば童心に帰り夢中になっていた。能動的に「知りたい」が生まれる仕組みも秀逸。文化を知る、残す、伝えるという事をとても自然かつ魅力的な形で実現している。

Ryo Fujiwara / Photogrammetlist

 

LookingGlass prize

Deeper blue memory

akaninn0722 / Japan


We are very honored to be able to take part in judging such an amazing group of photogrammetry work, so we would first like to give a big thank you to STYLY for including us in this competition. We at Looking Glass have been especially interested in seeing how photogrammetry, how real world content, can fit inside the Looking Glass as both artistic expression and as holographic containers for memories. We now all live in a world in which 2D images and movies are not the only way for us to look back to the past – we can now store the world around us with practices like photogrammetry and present it as a three dimensional experience. And we can infuse within photogrammetry the emotion through which we view the space we are recreating. For us, Deeper Blue Memory created a world in the Looking Glass that did this beautifully. We were moved by the emotion we felt present in this real human space, that was so surreally engulfed underwater. We are excited to present the creator of Deeper Blue Memory with a Looking Glass! 

数々の素晴らしいフォトグラメトリ作品の審査に参加できることを大変光栄に思います。
まず、このコンテストに私たちを招いてくれたSTYLYに感謝します。

私たちLooking Glassは、フォトグラメトリで切り取られた現実世界の風景が、芸術表現として、また記憶を閉じ込めるホログラフィックコンテナ(holographic containers)として、どのようにLooking Glassに収まるかに特に興味がありました。私たちが生きている世界では、もはや2Dの写真や動画だけが過去を振り返る手段ではありません。私たちをとりまく世界をフォトグラメトリのような技術を用いて保存し、3次元の体験として提示できるようになりました。そして私たちはフォトグラメトリで再現した世界の内に、エモーション(感情)を吹き込むことができます。

私たちにとって、Deeper Blue MemoryはそれらをLooking Glassの中に美しく表現した作品でした。私たちは、超現実的に水の中に飲み込まれた、現実の人間を取り巻く空間に存在する感情に心を動かされました。
私たちは、Deeper Blue Memoryを作成したアーティストにLookingGlassをお渡しできることを嬉しく思います!
(Translated by STYLY Development team)

Looking Glass Factory

 

TANIGUCHI prize

#ARCHIVETATEISHI

Kenichiro Hirai / Japan


フォトグラメトリが、写真や映像といった視覚に関するそれまでの記録メディアと決定的に異なるのは、それが離散的であることだと思う。

写真は「点」的、映像が「線」的な時間や空間を保持するが、フォトグラメトリは時間的、空間的にバラバラに散らばった眼差しを寄せ集めて一つの像を結像させる。だから、フォトグラメトリは、単一の撮影者の眼差しを必要としないし、むしろ時間的に隔たった無数の人々の記憶を集合させる装置としてこそ機能する。

この#ARCHIVETATEISHIは、そうしたフォトグラメトリというメディアが持つ特性を十分に生かして作られた作品だと思う。だからフォトグラメトリの不完全さはそのまま記憶の欠損を表現しているし、あるいはこの「呑んべ横丁」という場所ゆえに、酩酊してとろけて見える風景のようでもある。そういったコンセプトやプロセスが高く評価できる作品だと思う。

Akihiko Taniguchi / Media Artist

 

STYLY prize

見立ての迷路

磯野 信 / Japan


子供のころ、誰もが遊んだであろう“白線の上をたどる遊び”を題材としつつ、そこに建築的な視点を持ち込むことで体験に意味を持たせた作品。

「何の変哲もないと思ってしまうようになった街並みの多様なエレメントについて何か再発見できるきっかけになればと思い制作した」という作者の意図を理解した上で、ぜひこの作品を体験して欲しい。

白線遊びすると楽しそうという視点から、世田谷砧に存在する道路標示の錯綜した交差点をフォトグラメトリで切り取っている点も面白い。

Psychic VR Lab / STYLY Development team

 

STYLY prize

A day in Basilica Salute

nobelchoco / Japan


A day in Basilica Saluteは、フォトグラメトリが持つ魅力をストレートに表現した作品です。
フォトグラメトリは、その技術の特性上、空間の一瞬を切り取ることにフォーカスされがちです。しかしこの作品は、photorealistic style transferという技術を用いて、一日の間に変化する表情・雰囲気そのものを記録・再現することに挑戦しています。

空間だけでなく時間軸をも切り取った本作品は、これからのフォトグラメトリ体験の可能性に切り込んだ作品と言えるでしょう。

Psychic VR Lab / STYLY Development team

 

General comment

多くの魅力的な作品を体験する中でいくつもの気づきがありました。

元々フォトグラメトリは写真測量という主に土木系で使われてきた技術ですが、それが今回皆様の手によって様々なVRコンテンツとなった事で大きく可能性が広がったと強く感じました。

私自身は主に「建築デジタルアーカイブ」という方向で注目していましたが、今後は更に多様な方面で活用が進むと各作品から教えられたように思います。

アワードですので受賞作を選ぶ形とはなっていますが個人的には優劣的なもの以上に、各作品に私には想像がつかなかったアイデアが含まれていることに驚き、それぞれに尊敬の念を覚えました。

ぜひみなさん、受賞作品かどうかという観点は一旦省き各作品体験いただきたいと思います。

またフォトグラメトリにはこの様な新しい可能性がある事、ご自身の興味ある、得意とする分野に特化したものを発信されることも楽しみに(というか私が楽しみたいだけ?)しています。

社会への影響力を秘めた数々の作品のご応募、ありがとうございました!

Ryo Fujiwara / Photogrammetlist

 


#ARCHIVETATEISHIについてのコメントでも触れたように、フォトグラメトリは、たんに3次元の形状を記録するだけでなく、無数の人々の記憶を集合させる装置として機能する側面を持っています。

また、そのプロセスの中にはソフトウェアのアルゴリズムによる推測や補正が多分に含まれていて、たんに人間の認識や記憶だけでなく、機械の認識や記憶すらも介在し、イメージが作られています。

つまり、フォトグラメトリで物体を3次元で記録するとき、たんにその対象だけでなく、複数のバラバラな眼差しと、非人間的な機械の眼差しすらも畳み込まれた「記憶」が作られるのだと思います。

こうした匿名的、複数的で一人の人間の枠組みを超えでた記憶のあり方(それを記憶と呼べるのかはわかりませんが)は、私たちの社会の中で何を表現し、どのような機能や役割を果たしていくのか、それを考えていくことにとても可能性を感じます。

Akihiko Taniguchi / Media Artist

 

About STYLY Photogrammetry Awards 2019

フォトグラメトリでアートを創り出せ。STYLY Photogrammetry Awards 2019は、誰もがVR作品をクリエイト&発信できるプラットフォーム「STYLY」を舞台に開催された、STYLY / PARCO / Loftworkの3社で開催するNEWVIEW AWARDS 2019のスピンオフアワードです。

審査員としてメディアアーティストの谷口暁彦さんや、銭洗弁天を丸ごとスキャンし話題になった龍さん、そして裸眼立体視ディスプレイを開発するLookingGlass Factoryさんに参加いただきました。

 詳しくはこちらのAWARD詳細ページをご覧ください。