この記事ではUnityのTimelineを使用したアニメーションの作り方を紹介します。 スクリプトを書かなくてもアニメーション遷移を簡単に設定することができるので とても強力なツールになると思います。
サンプル
STYLY GALLERYからサンプル空間を体験できます。
記事で紹介しているUnityプロジェクトのダウンロードはこちらからできます。 サンプルプロジェクト
ここではRaw Mocap Data for Mecanimを使用します。
3Dスキャンデータを使う
Psychic VR Labの中川氏の3Dスキャンデータを提供いただいたのでこちらのデータを使って進めていきます。
このままではポリゴン数も多く、アニメーションをつけるのにも適していない状態なのでリトポロジーしました。 スキャンデータは三角ポリゴンで50000弱でしたがリトポロジーして7200ほどになりました。
スキニングとウェイト調整をして手足を動かしても形状の破たんが無いか確認します。
これをFBXでエクスポートしてUnityで読み込めるようにします。 このあたりのフローは別の機会に詳しく紹介できたらと思っています。
UnityでTimelineを作成する
キャラクターの設定
UnityにインポートしたキャラクターにPlayable Directorコンポーネントを追加します。
Timelineの追加
次にTimelineを新規に作成します。 Assets → Create → Timelineから作成することができます。
作成されたTimelineをPlayable DirectorのPlayableに指定します。
Timelineでトラックを作る
ここからTimelineにアニメーションを追加していきます。 今はまだ何もない空の状態です。
AddからAnimation Trackを追加します。
追加されたトラックのAnimatorに今回使用するキャラクター”Nakagawa”を指定します。
これでキャラクターにアニメーションさせる準備ができました。 Add From Animation Clipからアニメーションを選択します。
最初のアニメーションはアイドル状態にしたいので”Idle_Neutral_1″を選びます。
これでアニメーションが設定されてTimelineに追加されました。
このままだとアイドル状態が長すぎるので編集します。 300フレームのところでカットしていきます。 フレームを300に指定して右クリックからEditing → Splitでカットします。
するとAnimation Clipが分割されるので不要になる後ろの部分を削除します。
Deleteキーで削除したら次のアニメーションを追加していきます。
次のアニメーションを追加します。 先ほどと同じようにAdd From Animation Clipから選んでいきます。 ここではウォーキングのアニメーション”WalkFWD”にします。
これで”Idle_Neutral_1″が終わったら”WalkFWD”に遷移します。 このままだといきなりアニメーションが変わるので不自然な動きが発生してします。 それを解消するために2つのアニメーションをブレンドさせます。 “WalkFWD”をドラッグさせて”Idle_Neutral_1”に少し重ねます。
これでブレンドすることができました。 違和感のなくなるように何度か再生して重ねる範囲を調整します。 3つ目のアニメーション”Roll_To_Run”を追加します。 このアニメーションに変わるとキャラクターの位置がずれてしまいます。 そこでClip Root Motion Offsetでポジションをオフセットします。
“WalkFWD”が終わる位置にセットします。 ここでもブレンドしてスムーズに遷移するようにします。
これで3つのアニメーションが続くタイムラインを持ったキャラクターができました。 これをシーン丸ごとSTYLYにアップロードします。
Unityシーンアップロード機能の使い方 記事を読む この記事ではUnityのTimelineを使用してアニメーションを作る方法を紹介しました。 スクリプトを全く書かずに作れるところが良いですね。 動画編集ソフトを使ったことがある人には使いやすいと思います。 自作でモーションを作るのは大変ですが、Unityではアセットストアにあるモーションを利用できるので 手軽に作ることが可能です。 STYLYでのショートムービーの上映会なども面白そうですね。 記事で使用した3Dモデルは、サンプルプロジェクト内にあります。 3Dモデルの使用は、STYLY内で限りご使用いただけます。 STYLY内で使用していただけるのであれば、改造や改変に制限はありません。