この記事では3DCGアーティストの「Yusaku Kamata」さんのVR作品「uzu」について紹介します。
Yusaku Kamataさんは3DCGアーティストとして、グラフィックや映像を制作し、クラブシーンなどで活動をします。
Yusaku Kamataさんの作家としてのキャリアを紹介し、次に、作品の鑑賞ポイントを筆者の考察を踏まえて紹介します。
この記事を読むことで、より作品を楽しめるでしょう。
Yusaku Kamataさんについて
2000年宮城県生まれ。東洋大学情報連携学部情報連携学科在学中。日々アートとデザインの境目を追求し、グラフィックや3DCGでの表現を行なっている。クラブイベントやアパレルのプロモーションなどを手がける
(NEWVIEW CYPHER 公式サイトより引用 https://newview.design/cypher )
3DCGアーティストとして、クラブで開催されるイベントやパーティーのフライヤー・モーションフライヤーなどを制作しています。
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uzuについて
湖のようなミニマルな空間に「渦」のオブジェクトが浮いている、とても神秘的なシーンです。
ミニマルであるからこそ、視線は「渦」に誘導されます。
この作品を鑑賞するポイントは「渦」のオブジェクトを観察することです。
他の環境・背景のオブジェクトはすべて渦を観察するためにデザインされています。
この渦をどのように鑑賞すればいいのでしょうか?
Yusaku Kamataさんはこの作品のステートメントを以下のように述べています。
何も説明しなければあなたは普段と同じような視点で、オブジェクトだけを見て自分なりの”uzu”を見出そうとするだろう。しかしあなたはこの空間の手に取れるミニチュアサイズがあったら全体を見るはずだ。そこで初めてさっきまで壁だったものが渦巻いていることに気付く。3D空間という自由に動き回れる視点を得ても、人間としての制約から逃れられない。
(STYLY GALLERY 「uzu」 より引用 https://gallery.styly.cc/scene/53ec069d-c62a-42de-b6e4-640d36fb1ee3 )
STYLYのみならず、他のシーンや、他のVRの作品を鑑賞する際、多くは「WASDキー」と「マウス」で「自由視点」で鑑賞する機会が多いと思います。
VRやUnityによって構築されるシステムの特徴といえます。
それにより、身体的な制約から逃れ、自由に動き回り、さまざまな角度から鑑賞することができるようになり、新しい発見を仮想空間上で得ることができます。
それはステートメントにある「自由に動き回れる視点」と称されています。
これはVRならではのメディアの特徴といえます。
しかしながら、その視点を確保しても尚、作者は「人間としての制約を逃れることができない」と称しています。
それは、自由な視点を得ても、鑑賞する心について批判的に指摘しているのでしょうか。
私たちはメディアを通して、身体を拡張し、体験を拡張し、新しい感覚を得られるようになりました。
しかし、アートと向き合ったとき、本当に正しい鑑賞をすることができているのでしょうか。
視点を自由に得られるからこそ、鑑賞の方法を問いかけるメディア性がVRにある、作者はそのようにVRに接しているのではないでしょうか。
私たちはVRを鑑賞する心を、この空間で探してみるのも面白いかもしれません。
VRシーン体験方法(本作品はHMD/VR体験を推奨)
HMDデバイスをお持ちでPCからアクセスしてる方は、以下の「シーンを体験する」ボタンをクリックしてください(※初めての方は以下の説明もご参照ください)。
PC(Webブラウザ)から「シーンを体験する」ボタンをクリック後、シーンページのVRアイコンをクリックしてください。
スマートフォンからアクセスしてる方は、上記の「シーンを体験する」ボタンをクリックしてください。
*スマートフォンでは作者の意図した体験を再現できない場合があります。
クリック後、以下の画面が表示されます。
スマートフォン版STYLYをすでにダウンロードしている場合「Continue on Browser」を選択してください。
そして「Play on Mobile App」を選択するとシーンを体験できます。
Steam版STYLYをダウンロードする
https://store.steampowered.com/app/693990/STYLYVR_PLATFORM_FOR_ULTRA_EXPERIENCE/
Oculus Quest版STYLYをダウンロードする
https://www.oculus.com/experiences/quest/3982198145147898/
スマートフォン版STYLYをダウンロードする
シーン体験方法の詳細を知りたい方
VRシーン体験方法については、以下の記事をご参照ください。