VRコンテンツにおいて音は非常に重要です。
BGMや効果音を使えば、以下Sceneのように、より魅力的なSceneを作れるようになります(画像中央の再生ボタンをクリックすると、Sceneが起動します)。
本記事では無料で使えるBGMや効果音のフリー素材を探すのにぴったりなサイトを紹介します。
BGMや効果音はVRだけでなくYouTubeやニコニコ動画等で動画制作する際にも活用できます。
※各サイトの利用規約は2019/09/01時点のものです。利用規約は変更されることもあるので、使用時は念の為各サイトの利用規約をご確認ください。
無料で使える素材とは?
ネットで無料でダウンロードできる素材は大まかに分けて、フリー素材・パブリックドメイン・クリエイティブコモンズの3つの種類が存在します。
これらはネット上で混同されたり、誤った解釈をなされていることも多いので注意が必要です。
また、素材によって商用利用の可否が異なりますが、STYLYで作品を作って公開するだけであれば商用利用には当たらないため、この点を気にする必要はありません。
フリー素材
フリー素材とは、あらかじめ決められたルールのもとで無料で利用できる素材のことを指します。
有名なものとして、画像のフリーサイト『いらすとや』が挙げられます。
フリー素材を使う際に気をつけなければならないのは、無料で好き勝手に使っても良いというわけではなく、あらかじめ決められたルールに従わなければならないという点です。
ものによっては商用利用するためにライセンス料を支払わなければならなかったり、加工が許されていなかったりする場合もあります。
また、クレジット表記が必要なこともあり、注意深く見極める必要があります。
パブリックドメイン
これに対しパブリックドメインとは、作者の死後一定の期間が過ぎるなどの条件を満たし、著作権が失効したものを指します。
古い絵画などがこれに相当します。
パブリックドメインの素材はフリー素材と異なり著作権が失効しているため、利用料を支払う必要は一切ありませんしクレジット表記も必要ありません。
ただしパブリックドメインは、著作権は失効していても著作者人格権は失効しておらず、作品の改変(切り抜く・色を変える・文字を挿入する など)は権利侵害となる可能性もあることに注意しましょう。
また、ネットの画像検索で拾った絵画などには、撮影者の著作権が認められており、勝手に使うことはできません。
パブリックドメインの配布サイトを利用するようにしましょう。
クリエイティブコモンズ
クリエイティブコモンズとは、著作者が自らの作品を公開し再利用してもらう際の意思表示を手軽に行うためのライセンスを策定する国際プロジェクトです。
クリエイティブコモンズライセンスにはいくつかの種類があり、それぞれのライセンスごとにルールが異なります。
その中でも特に「CC0」に区分されるものは、作者が著作権を自ら放棄しており誰でも自由に使えます。
「CC0」の素材を使う時、利用料を支払う必要は一切ありませんしクレジット表記も必要ありません。
CC0ライセンスはパブリックドメインと異なり、著作者人格権も放棄されています。すなわち、作品の改変もすべて認められています。
まとめ
フリー素材・パブリックドメイン・クリエイティブコモンズの特徴を以下の表にまとめました。
次の項では、初心者でも使用しやすいおすすめのサイトを紹介しながら、ネットでフリー素材を探す方法を紹介していきます。
概要 | 使用料金 | クレジット表記 | 素材の加工 | 注意点 | |
フリー素材 | 著作者があらかじめ決めたルールのもとで無料で利用できるもの | 基本的に無料だが、著作者が定めたルールのもとで料金が発生する場合がある | 素材ごとに異なる ため確認が必要 |
素材ごとに異なる ため確認が必要 |
著作者があらかじめ定めた ルールに従う必要がある |
パブリックドメイン | 著作権が失効したもの | 一切かからない | 必要なし | 権利侵害となる 可能性もある |
ネットに落ちている絵画などの写真を勝手に使っていいわけではない |
クリエイティブコモンズ | 権利表記の国際的なライセンス | 一切かからない | CC0を除き必須 | ライセンスの種類 により異なる |
ライセンスの種類ごとに ルールが異なる |
CC0 | クリエイティブコモンズの一種で、著作権を可能な限り放棄したもの | 一切かからない | 必要なし | 可能 |
STYLYでも使えるフリー音楽素材配布サイト5選
sound cloud
海外のユーザが多いBGM共有サービスです。
こちらからアカウント登録をしてください。
楽曲の検索を行った後、Tracksの「To listen to」を「To modify commercially」にすることで商用、改変利用可能なものを検索できます。
曲のメニューに「Free Download」ボタンが表示されていれば、その楽曲はダウンロード可能です。
「Free Download」ボタンをクリックすると、ダウンロードが開始されます。
DOVA
高品質なBGMが豊富に用意されている素材ライブラリです。
効果音も用意されています。
トップページ左上に「BGM」と「効果音」タブがあるので、クリックすると楽曲一覧が表示されます。
DOVAはYouTubeに楽曲をアップしており、楽曲ページではYouTubeで再生されます。
ダウンロードページに進むボタンはは楽曲ページの下の方にあります。
ダウンロードページの右下にダウンロードボタンがあります。
騒音のない世界
全BGMを無料で利用できるサイトです。
利用上の規約も少なく、自由度が高く楽曲を利用することができます。
d-elf
イベント向けのEDMミュージックや、BGMを配布しているサイトです。
EDMに特化しているので、EDM目当てで楽曲探しをする場合は探しやすいのがメリットです。
魔王魂
全てのBGM・効果音を無料で利用できる素材サイトです。
楽曲のタイプごとに分類されていて、使いたい楽曲のイメージが決まっている場合は探しやすいです。
STYLYでの使用時に注意が必要なフリー音楽素材配布サイト2選
以下で紹介するYouTubeオーディオライブラリとニコニコモンズは無料の音楽素材が豊富で使いやすいので便利な音楽素材配布サイトなのですが、STYLYでの使用時には注意が必要です。
YouTubeオーディオライブラリはYouTube内に、ニコニコモンズはニコニコ動画内にアップロードする動画で使用する範囲では問題ないのですが、それ以外で使用する場合はOKとも禁止とも利用規約に書かれていません。
そのため、念のためSTYLYで公開するシーンでは2サイトの音楽素材は使用しないようにしてください。
利用規約に変更があった場合、この記事も加筆修正いたします。※最終更新 2019年11月4日
YouTubeオーディオライブラリ
YouTubeが提供している素材ライブラリです。
YouTubeアカウントはGoogleアカウントと連携しているため、多くの人は(Googleアカウントを1つは持っているでしょうから)アカウント新規作成をする必要がないことがメリットです。
BGM・効果音共に豊富に用意されています。
① タイトルの左側にあるボタンをクリックすると音を再生できます。
② 右端にあるボタンをクリックするとダウンロードできます。
また、YouTubeオーディオライブラリは音楽のジャンルや気分で限定検索をすることが可能です。使いたいBGMのイメージが固まっていれば、よりBGMを探しやすくなりますね。
そして、帰属表示が必要か不要かでも限定検索ができます。
「帰属表示」が必要な音楽素材は無料で自由に使うことができますが、以下の決まりがあります。
「__アーティスト__の__タイトル__は、__ライセンス名__ライセンス(__ライセンス_url__)でライセンス付与されています。」
この文章を雛形として、
- アーティスト
- タイトル
- ライセンス名
- ライセンス
- ソース(トラックURL)
- アーティスト(のURL)
を空欄に入力して動画の説明欄もしくは動画内で説明する必要があります。
そういった情報を入力する必要がないのが「帰属表示が不要」な音楽素材です。
ニコニコモンズ
ニコニコ動画が提供している素材ライブラリです。
BGM・効果音だけでなく、画像や動画の素材も豊富に用意されています。
素材ごとに利用規約が異なるので、ダウンロードする前に確認しましょう。
トップページから「素材ライブラリー」をクリックし、
「音声素材」をクリックしてください。
音楽素材の一覧が表示されるのでどれか1つをクリックして開いてください。
① このボタンをクリックすると音が再生されます。
② このボタンをクリックするとダウンロードされます。
③ ここに利用規約が表示されています。
あとがき
作品制作に必要な音楽素材を効率的に集めることができるようになると、作品のクオリティが上がります。
うまく活用して、よりクリエイティブな作品作りに活かしてください。
STYLYにはmp3ファイルを挿入することができます。
こちらの記事から詳細な方法を確認できます。