【2021年最新版】Tilt Brushで作成した3DモデルをSTYLYにアップロードする方法

Tilt Brushとは、Googleが提供しているVRで3Dのお絵かきができるツールです。
実際に距離感を感じながらペイント作業ができます。
ブラシ以外にもたくさんのパーティクルやいくつかのシーンを簡単に変更しながら、オリジナルの3Dオブジェクトを創り描くことができます。 

Tilt BrushはGoogleが提供する3Dコンテンツプラットフォーム、Google Polyに3Dモデルをエクスポートし公開できますが、Polyは2021年6月30日にサービスを終了することになり、Tilt Brushで制作した3Dモデルが公開できなくなってしまいます。

しかし、STYLYを使用すればTilt Brushで制作した3Dモデル・シーン等の作品を簡単に公開できます
この記事では、Polyを使用せず、Tilt Brushから直接3Dモデルをエクスポートし、STYLY STUDIOで使用・作品公開の方法を説明します。

Tilt Brush

3Dモデルを出力する

STYLY STUDIOでTilt Brushの3Dモデルを使用するには、.glb形式でエクスポートし、.glb形式の3DモデルをSTYLY STUDIOにアップロードすることで使用できます。その方法を説明します。

3Dモデルの制作

Tilt Brushを起動し、3Dモデルを用意しましょう。
今回は簡単に、四角で囲った「S」のモデルをペイントでつくりました。

3Dモデルを用意

ブラシはMarkerを使用しています。

Marker

自由に3Dモデルを用意しましょう。

エクスポート

エクスポートするには、まずTilt Brushのモードを「Advanced Mode」にします。
デフォルトでは「Beginner Mode」になっています。

左手のメニューパネルのAdvanced Modeを選びます。

Advanced Mode

メニューが切り替わり、Advanced Modeに変わりました。
再度、左手のメニューパネルから、More Options…を選びます。

More Options

オプションメニューが開きます。
真ん中のフラスコアイコンのLabsを選びます。

Labs

Labsメニューが開きます。
Exportを選択します。

Export

自動的にエクスポートが始まります。

エクスポート中

シーン上に「Untitled_0 exported!」と表示されたら、エクスポートが完了です。

エクスポート完了

STYLY STUDIOへアップロード

STYLY STUDIOにアップロードしましょう。
STUDIOの3D Model > My Models&Uploadを開きます。

My Models &Upload

「Select…」を選び、さきほど保存した.glbを選びます。
エクスポートはローカルフォルダの「PC > ドキュメント > Tilt Brush > Exports」に保存されています。

Exports

Untitled_0のフォルダを開くと、4種類の形式で保存されています。
今回はglbを選びます。

glbを選択

フォルダ内の「Untitled_0.glb」を選び、開くを選択します。

データを選ぶ

Untitled_0がアップロードされました。
選択してシーンに配置します。

アップロード完了

シーンに配置します。

配置完了

以上がTilt Brushからエクスポートし、アップロードする方法です。

STYLY上で動作するBrushについて

STYLYではTilt Brushのブラシが対応するものと、対応しないものがあります。
そのため、Tilt Brushで作成したモデルが正しく表示されないエラーが発生することがあります。

あらかじめ、以下の対応表を確認し、対応するブラシを使ってモデルを作成しましょう。

対応表

ブラシ名:Tilt Brushの各ブラシ名
○:対応 (色・形を再現できる)
△:一部対応 (色・形を再現できるが、Bloomが再現できない)
×:非対応(色・形が再現できない)

ブラシ名 Steam(VR HMD) Mobile iOS
Mobile Android
Oculus Quest
Mirage Solo
Studio
WebPlayer
Nreal
Oil Paint
Ink
Thick Paint
Wet Paint
Marker
Tapered Marker
Pinched Marker
Highlighter
Flat
Tapered Flat
Pinched Flat
Soft Highlighter
Light
Fire
Embers
Smoke
Snow
Rainbow
Stars
Velvet Ink
Waveform
Splatter
Duct Tape
Paper
Coarse Bristles
Dr. Wigglez
Electricity
Streamers
Hypercolor
Bubbles
Neon Pulse
Cel Vinyl
Hyper Grid
Light Wire
Chromatic Wave
Dots
Petal
Icing
Toon
Wire
Spikes
Lofted
Disco
Comet
Shiny Hull
Matte Hull
Unlit Hull
Diamond

※Nreal版は現在、修正版を申請中です。ストアへの反映をお待ち下さい。

Bloomについて

上の表で△になっているブラシはBloomに対応していません。
Bloomとはこちらの図のように、ぼんやりと輝く表現のことです。

左:Bloomなし、右:Bloomあり

今後のアップデートで対応していく予定です。

STYLYでの制限

STYLYでは、Tilt Brushの一部の機能をサポートしていませんが、一部ではSTYLYのアセットを使うことで代用できます。
その制限と対応について以下にまとめています。

Tilt Brush機能 STYLYでの代用に関して
Environment Studio上のEnvironmentのSkybox/Floorで代用
Lights Studio上のEnvironmentのLightで代用
Backdrop Studio上のEnvironmentのSkyboxで代用
Poly Library Studioの3DModelのPolyで代用
Media Library Studioの3DModel/Music/Videoで代用
Camera Path 対応未定
Audio Reactor  対応未定

各項目に関して

  • Environment

Tilt Brushスケッチ内の背景(Skybox・Ground等)の設定です。
STYLY STUDIOのアセット「Environment > Skybox / Floor」で代用できます。

Skybox

 

  • Lights

Tilt Brushスケッチ内のDirectional Lightの設定です。
STYLY STUDIOのDirectional Lightや、その他のライトを設定することでライティングを調整できます。

Light

  • Backdrop

Tilt Brushスケッチ内のSkyboxの設定です。
STYLY STUDIOのアセット「Environment > Skybox / Floor」で代用できます。

Skybox

  • Poly Library

Tilt BrushスケッチへのGoogle Polyモデルの読み込みです。
STYLY STUDIOでGoogle Polyのモデルをシーン内に配置するには、「3D Model > Poly」から検索し、配置できます。

Google Poly

  • Media Library

Tilt Brushスケッチへのローカルファイルの読み込みです。
STYLY STUDIOでローカルファイルを使用するには各アセットを使用することで配置できます。

Local Models →  3D Model > My Models & Upload
Local Images   →  Image

その他のSTYLYに取り込めるアセットは以下の記事を参考にしましょう。

 

  • Camera Path

Tilt Brushスケッチ内のカメラの軌跡 → 現状未対応

 

  • Audio Reactor 

ブラシ軌跡が音に反応して変化するようになる機能 → 現状未対応

以上が現状のSTYLYの対応状況です。
今後もアップデートしていく予定で、それによってより豊かな表現を可能にします。

Tilt Brushの作品を公開するプラットフォームとしてSTYLYを効率良く利用しましょう!

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