この記事ではNEWVIEW CYPHER 2021に参加したアーティストの「Risa Nakamura」さんの作品「KOWAKU – dance for me – 」についてレビューをします。
NEWVIEW CYPHERはXR活動以外の場で活躍するアーティスト・クリエイターがSTYLYを使ってXRを制作するプロジェクトです。
12名のアーティスト・クリエイターが参加し、そのシーンのレビューをPick Up Sceneで取り上げていきます。
Risako Nakamuraさんについて
YOLK of Tokyo デザイナー / ディレクター
工芸とデジタルファブリケーションを掛け合わせた衣装デザインや、3DCGの衣装のデザインを手がける。
YOLK of Tokyo Instagram : https://www.instagram.com/yolk.of.tokyo_official/
RisakoNakamura Instagram : https://www.instagram.com/risako_in_tokyo/
YOLK of Tokyoのデザイナーとして、女性に向けたさまざまなドレスなどの衣装のデザインを手掛けてきました。
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“KOWAKU – dance for me – ”について
KOWAKU – dance for me – について、制作者のRisakoさんは以下のように説明しています。
『蠱惑 こわく』はYOLK JAPAN クリエイティブディレクター の中村理彩子が「美の、苦しみと葛藤」をテーマに衣装を全て手がけたファッションショーです。
また踊り演じる、五十嵐琴美率いるダンサー6名は、日本ではまだ珍しいポールダンスを通じて、空間を縦横無尽に使いこなす無二の舞台表現が可能な踊り手として、国内外で活動する気鋭のダンサー達です。
羽を傷つけられた虫や妖精を彷彿させるような形状の衣装を身に纏ったダンサーたちが、空間を舞います。
その様子は果たして完璧な「美」なのでしょうか。
フロアには、YOLKのデザインを身に纏ったモデルが直立しています。
動的なダンサーと、静的なモデルの対比によって、シーンが構築されています。
Risakoさんのデザインした「美」の面と、身体や動きなどによって演出される「醜」が一つのシーンで両立しています。
このバランスこそが作品自体に深みを増しています。
拍手をする白色の人や、フロアの外から除く巨大な人など、衣装を着用していない人も空間内に共存しています。
この人たちは、ファッションショーにおける「鑑賞者」の記号として存在していると読み取れます。
ファッションショーは与えられたものを受動的に観る体験行為です。その行為を上記の「鑑賞者」に落とし込められています。
受動的な鑑賞の役割が鑑賞者に振られているとき、このSTYLYのシーンを鑑賞している「私たち」の役割は何でしょうか。
このシーンはファッションショーにおける「モデル・ダンサー(鑑賞される側)」と「鑑賞者」の役割を3DCG上で記号化されています。その状態で、視点が自由で、俯瞰的にファッションショーを鑑賞している私たちは、ファッションショーにおける高次元な存在となります。
そのとき、ファッションショーはどのように変化するのでしょうか。
この作品は現実におけるファッションショーと異なり、VRを使用したファッションショーを鑑賞する、ということについて見つめ合うことができます。
自分なりの鑑賞について考えてみて作品を鑑賞するのはいかがでしょうか。
シーン
VRにおけるファッションショーについて紹介しました。
上記以外の観点のみならず、じっくりと鑑賞することで新しい発見があるかもしれません。
- スマートフォンから体験する STYLY Mobileをダウンロードし、シーンを立ち上げましょう。ダウンロードの方法は以下の記事を参考にしましょう。
作品のダウンロードが完了したら、以下の画像をクリックし、シーンにアクセスします。シーンページのQRコードを読み取ると、作品が鑑賞できます。
- PC / VRからシーンを体験する
以下の画像をクリックするとSTYLY GALLERYのシーンのページへアクセスします。機器を選択し、体験しましょう。
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